月組公演感想

2009年6月1日 演劇
行って来ましたエリザベート。もうお腹一杯感はあるけれども、きりやんフランツは観たいわ~と思っていただけだったんですが、いやはや良かったです。やっぱり面白いんですねエリザベート。

あさこさんは、くどくないトートさんでした。くどいとストーカーっぽくなりますが、冷静にエリザベートの死を望む感じの方が私は好きです。歌声も熱を帯びた感じではないですが安心して聴けるので気持ちがいいです。男役さんは愛を演じるのが得意な人と戦いや1人オンステージが得意な2タイプがいると勝手に思っているのですが、あさこさんは演技があまり熱くないにも関わらず愛が想像以上に似合います。あさこさんの持ち味としてある1人だとどこか寂しそうな所がかえって、好きという想いだけで生きていける、愛の言葉が溢れだす、愛の幸せさを演じる時に輝きだすのではないかと。なので今回のトートもエリザベートを愛して、愛のある死を待つ意味が伝わってきます。

最後のダンスは~♪の黒天使率いて踊るところは、あまりの小顔、あまりの等身に「何これ、アイドルのコンサート?」ばりのビジュアルに。「ウォンチュチマヘー♪(私にはそう聞こえる)」と武富士のCMばりの切れの良いダンス。いつの間にか月組はダンスの上手な組になっていたんですね。さえちゃんやゆーひさんがいた時代には気が付かなかったです。

エリザーベートも良かったです。女の部分が割りと見えるエリザベート。1人では生きていけない弱さがありながらも、強さにベクトルを移行させ生きるしかない女王。迫力が出てきたら更に良くなりそうで、その可能性もありそうで、非常にいい生徒さんではなかろうかと。

あさこさんのエリザベートの時はあまりに強すぎて、ゾフィに心を閉ざすまでがマッハ。即。国を牛耳ると決めたらあっさりフランツにオーラ勝ち。フランツに頼らないと決めたら愛ゼロ。求められても「知るか!」トートに求められても「アホか!誰が死ぬか!」みたいな。それがたくましくもあり、美しくてすごく好きだったんですが、旦那の不倫を知って「もう生きていけない」と悲しんだり、最後にトートと結ばれるときに『この人は愛がなくても生きていけるんじゃ?』と少し違和感があったんです。今回は女の部分が残っている分妙にしっくりきました。あー黄泉の世界でまたトートと好きなことができるんだろうなーと。

フランツきりやんは、花組のじゅりさんフランツの時も思ったんですが、ハートが元々暖かい人が演じると、どうしようもなく可哀想に見えてキュンキュンしてしまうという問題点が。この役が薄情に見えないと素直にラストがハッピーエンドと思えないこのもどかしさ。やっぱりこの役はマザコン皇帝の目がいっちゃった感じが大切なのだと、エリザベートが「あたしはあなたの母親と一緒じゃない!」と長年拒み続けさせるだけの心の歪みが必要だと思うわけです。

愛情が誠実すぎると「許してあげようよエリザベさん」みたいな気持ちになっちゃって胸が苦しいったらありゃしない。「浮気も気の迷いだったんだってエリザベさん(近所の知り合い風に)」「一回甘えてみたらいいんだよエリザベさん」「エリザベさんちょっと冷たいんじゃないの?」「やり直してみなよエリザベさん」と説得したくなるんです。とにかくキュンキュンしてしまいました。

きりやんは正直もう2番手の実力ではないですね。完全に円熟期に入ってきています。大きな実力を持った人が主役を支えるってすごく嬉しくもあり誇らしくあります。きりやん素敵やわぁ。ぽわわわわーん。

まさきちゃんのルキーニは、色気が少し足りないものの、大運動会の頃からずっと思っていた「この子は目立つことに躊躇がないのね」という自分大好きっぷりを見てきているので、そのしたたかさがルキーニの役にとってかなりプラスになっていると思います。もちろんまさきちゃんの実際の性格は知らないですが、まぁ近からず遠からずかと。あとは色気・・・色気だわ・・・。

そして出ました!色気の2大巨塔リュウパパ&一色ツェップス!

はいっ!パンパンパンパンッ!(手を叩く)!この2人注目ですよ!色気どんだけ出すねん!!まずリュウパパ!!この美貌の父ならそりゃエリザベート生まれるわ!!色気がこのレベルまで達したお父さんは世界初ですよ!世界に一つだけのリュウさんですよ!!

リュウさんは父であり、自由人であり、子は心配だけど自分が一番大事という感じ。愛はあるけど少し非情な所が端正すぎるお顔からかもし出されていました。とりあえず「その狩の銃で私を撃って!そして狩っちゃって!!アフーンッ!!」という熱い念を出しまくってやりました。いつか届いてほしいです。

ツェップスさんは、前回の月組公演に続き『どうするの?私をこんなにもて遊んで楽しいの?バカッ!!大嫌いっ!!・・・うそ・・大好き!!』みたいな役柄ですね(そんな役柄あるの?)。メガネ、ヒゲ、スーツをこの世に誕生させてくれてありがとう!!ビバ産業革命!!

はいっこの2人について文句ある人はいますか?ないですね?当たり前です!!!年数を重ねた生徒さんの色気は私の!!ノンッ!!国の宝です!!!!

そして幼いイメージが強い役にも関わらずなぜか色気が大切となってくるルドルフさん。今回はもりえちゃんでした。んでもってオペラグラスの上がりっぷりも尋常じゃない、みんな大好きルドルフさんとトートのくんづほぐれつの場面。もずえさんが勝手に思うにここでいかに弱々しくなれるか!それがここのキーポイントかと!

(DVDで観た)ゆみこルドルフは絶品じゃった・・・もうこの子トートに触っただけで死んじゃうんじゃないの?と思うほどのプルプルっぷり。まるでコアラの赤ちゃんが1人で頑張って木に登っていくのに落っこちちゃって「なにこれ!地面??ちゅめたい!こわいでちゅ!!」プルプルプルプルみたいな?もう助けなきゃ死んじゃうじゃん!誰か助けてあげて!でもその怯えた顔が超キュンキュンなんですけど!みたいなぁ?

ゆーひルドルフも最高じゃった・・・ただでさえへタレキャラが似合うのに、もうズルズル引きずられてもてあそばれてのプルプルっぷり。まるで子猫の前にハイエナが立ちふさがって「おじちゃんだれ?え?なんでそんなお口がおおきいの?こわいでちゅ!!」プルプルプルプルみたいな?実はハイエナは優しかったみたいなオチでこの子を助けてあげて~!でもその顔が超キュンキュン特急発車オーライなんですけど!みたいなぁ?

もう幼児の心のまま大きくなってしまった美少年をもてあそぶって母親心(母性)とすればタブーなはずなのになぜか惹きつけれらるこのシーン。今回のもりえちゃんはプルプルっぷりが大人しめであまりズルズルはされていなかったので、もっとトートに身を預けて、失禁してしまいそうなくらいもてあそばれてほしいものです。そしていたぶられてるくせに君なら出来る!と褒められまくって「王座~♪(キラキラキラキラ)」となるこのピュアっぷりがたまらんのです!!

はぁっ、それにしても以前パクちゃんがかなめルドルフのブロマイドを送ってくれたけど、かなめちゃんとっても美しかったわ・・・あのちゃわい子ちゃんはどんなプルプルを見せてくれたのかしら・・・もずえも一緒にキュンキュン発車したかったわ・・・。

ゾフィあいあいはこれまた大人し目ですが、あいあいに濃さはあまり求めてないので特に違和感もなし。そう思うとハマコさんのゾフィはどんだけ濃かったんだろうと震えが起こりました。ゾフィに旦那がいないのはあんたが殺したんじゃ?と思えるようなゾフィだったんじゃなかろうかと。想像しただけでプルプルしてしまいます。

マギーはどんどん素敵になってきていますねぇ(ハート)本当あの完成度はリュウさんの跡を継げますよ!!彼女はいいっ!!!非常にいいっ!!!ムフーン!!

マダムヴォルフも良い!なんか気持ちの良い演技でした。子ドルフちゃんも歌声が優しくてとても好きな声質でした。声質ってとても重要でございます。

はるひエルマーは中年ヒゲバージョンが格好良かった~!!リーダーシップや包容力があるオーラが彼女の持ち味だと思っているので落ち着いた感じが合っていると思いました。ハンガリーの場面で端っこでやっている悔しいダンス(もずえ命名)も良かったですよ!!

こんな感じで今回のエリザベーとはストーリーというより役の感想になりましたが大体こんな感じです。割と冷静に芝居を見られたわね・・と思っていたもずえさん。芝居が終わりきりやんが一人歌いだしてから「あぁ、その目でもずえを見つめてぇっふーん」と少し妄想が駆け回り始めます。

お花のような娘役さんたちに囲まれるあさこさん。綺麗ねぇと思っていたら大階段上から鼻血軍団発見。リュウさん、マギーの位置をチェックして全体を見て、またオペラグラスでロックオンして。はふーんっ、素敵過ぎるわぁぁぁぁぁぁぁほれぼれするわぁぁぁぁぁリュウさんたまらんわぁぁぁぁぁマギーも良いわぁぁぁぁたまらんわぁぁぁぁ。

ステージにみんなが降りてからの群舞はステージ上へどうやって転がり込めるかを真剣に考えることに。あぁっ、すっごい激しい踊り・・・このなかに棒状に寝転がってグルグル移動しながらみんなに思い切り踏みつけられたい・・・・。そして踊りが終わったら私がダスキンのモップになってこの床の全てを拭き取ってしまいたい・・・。あさこさん本当綺麗ねぇ、きりやん・そのかちゃんのダンスは美しすぎてえらい事になっちゃってるわ。もう脳みそが爆発してしまいそうよ。

いつか私の「男役の中で窒息」願望がかなう日は来るんでしょうか。

ってな目にも優しい幸せ一杯のエリザベートでした。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索