普段日本物には興味が無い私ですがおささんのポスターにフラフラ誘われて行って来ました「天の鼓」いやはや行って大正解でした。花組が一層好きになって帰ってまいりましたよっ!!

まずおささんがポスターで見た以上に素敵です。麻呂風なおささん…かなりツボだわ…そしてツボが踊り唄って私激しく心乱される。おささんは後半になるにつれ役的にしっかりしていくのですが、個人的には若い時代の可愛さの残る演技が好みでした。ぷうっといじけた表情がね…また可愛くって可愛くって。これ皆さん必見ですよ!

最初、虹人くんは母親から捨てられて、偶然通りかかったおじさまに拾われるんですけど子役時代の生徒さんがキリリと利発な少年役を好演していました。さらには親友役のたつるちゃんの子供時代も猛烈に可愛いかったです。こんな可愛くっていい子で、でもやがては虹人くんへのジェラシーでドロドロの青年になっていくのね…なんて勝手に推測していたらなんとまぁ未涼さんというど真中ストレートに私好みの好青年に育ってくれました。はっち父さんの育て方がよかったのね…はっち父さんありがとう。今回の公演でわたくしはっちさんの声がものすごく好みだという発見もあり大変幸せでした。

捨て子という身の上から育ての親や鼓の先生から愛情を得るために一生懸命鼓を打ってやがては鼓の才能が花開くおささん。大人になると今度は親友の奥さんになるふーちゃんに惚れてしまって恋にも花開いてしまいます。ふーちゃんはまるで昔話に出てくるようなお姫様みたくって、惚れてしまう気持も分りますわ〜かぐや姫系の美しさです。うっとり。禁じられた恋なのに初めて人を好きになってしまって妙に前向きなおささん。ガツガツふーちゃんを奪っちゃいましたよ。そんなことにも全然気付かない未涼さんがまたいとおしい。そしてその関係をばらして仲を険悪にしようと企むゆみこちゃん。

ゆみこちゃんは初めて見る黒い役でした。わがままで自己中な帝で悪のオーラが出ていましたよ。ズカーン!といった感じで登場するゆみこちゃんの姿の立派な事、権力のある役もお似合なのね〜。捨てられた虹人くんのそばに偶然あった鼓を「伝説の鼓」と信じ何がなんでも手に入れようとするゆみこちゃん。冷たい雰囲気が演技からセリフからバンバン伝わってきます。あとゆみこちゃんが「許可する!」「却下」と言う度家来さん達が一斉に歌う場面が迫力があってかなり好きでした。ゆみこちゃんは歌も上手いし踊りも上手ですね〜こうしなやかなだけじゃなくキメる所はビシッと決めて踊りを見ているだけでも引きこまれてしまいました。

そんなゆみこちゃんのお側で働くしっかり者の桐生さんはしぶい役ながらも重みのある演技で非常に合っていたと思います。基本がゆみこちゃんのお側で命令を聞いているばかりなのでほとんど桐生さんはゆみこちゃんロックオン、ゆえに横顔しか見られないのが残念でした。でもオペラグラスがあるのでねガンガン見てやりましたよ。へっへっへ。

おささんの義理の妹役のあすかちゃんの演技は、ふーちゃんの夢々しい感じとはまた違って、芯のあるセリフまわしが現実にパッと引き返してくれてよいアクセントになっていました。おささんが好きなくせに「あんたは捨て子なんだから誰からも愛されないの!」と何度も叫ぶその優しいんだか性格が悪いんだか分らないあすかちゃん。そんな傷つけてあげないで〜。

ふーちゃんに惚れてしまい、都で才能を認めてもらい嫁にするんだという目標も出来たおささんを見て「私の可愛い虹人くんが立派になっちゃって…」と勝手に寂しくなる私。幼き頃の可愛いおささんカムバック。でも立派になったあなたも素敵よ。どんどん虹人くんが立派になっていくかわり未涼さんの弱りっぷりが加速していって、どうも意志の弱いキャラが好きらしい私にはその切なそうな顔を見るたびメロメロでした。未涼さんはおささんより年上の役立ったのですが、落着きのある優しい役を魅力的に演じられていました。

おささんは天の鼓が欲しいばっかりにゆみこちゃんの家来に殺されてしまうのですが、喧嘩の強いおささんなかなかやられません。ザクザク切られているおささんを見ながら「ギャー!痛い痛い!もうやめて〜」と思ったら川に元気よく飛んでいってしまいました。死ぬシーンなのに爽やかな飛び込みを見て「これも初日ならではね…」とよく分らない納得をする私。確かこのあたりでおささんの涙を流しての演技があった気が。感動しつつも周りのお客さんが一斉にオペラグラスを上げたのが印象的でした。

死んでからしばらく経ち、今度はおささんなんとゼウスとなって蘇ってきました。金髪で髪がフサフサのおささんにあまりの衝撃でここ前後の内容を覚えていません。

話の最後は少し切なくはありますが、心ほっこりする綺麗にまとまりかたでした。優しくなったゆみこちゃんの表情がなんともいえないんですよねぇ…そしておささんとふーちゃんの舞いにもうっとり。中盤少し淡々と静かに進んで行く部分もありましたが前半後半は歌に綺麗な音楽にダンスにとても楽しかったです。鼓が話のメインになるので音楽が多くておささんやゆみこちゃんの歌も心地良く響いて最高でした。

フィナーレはおささんとゆみこちゃんの「歌上手いコンビ(宝塚では微妙に珍しい)」のハーモニーが聞けて本当に幸せでした。心にズシッと声が響きます。そして芝居では偉そうな顔をしていたゆみこちゃんのおささんを見る目がいつのまにかトップさんを見るキラキラ目に。もう…可愛いなぁ…。フィナーレもすごく良かったですよ!

今回は初日だったため舞台挨拶もあってなんだか得した気分になりました。初日だからか芝居中、皆さんセリフをかむ事が多かったなか全くかむことのなかったおささんはさすがだなぁと思っていたんですが、挨拶するおささんはなんかちょっとオドオドした感じで袖をハタハタ動かしながらお話している姿がありえなく可愛かったです。どうにかして家に持ち帰れないもんだろうか…でも間違いなく持ちかえろうとしたらボコボコにされるよな…。

はあっ…ポスターに誘われて本当良かった…。しみじみ。

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