ラ・エスペランサ感想
2004年9月19日 宝塚で空回りネタバレありまくりです。ご注意を。
行ってきました花組公演。今の今まで「誰々の演出だから○○」みたいな事が書かれている舞台感想を見るたび「演出家まで語るなんてすごいなぁ」なんて感心していましたが今回の作品は見た時から「あっ、これ絶対雪組のロマンスドパリを作った人だ」と分りました。なんていうかパリビアンしてましたもの、アルゼンチンなのにパリなのかよと言われてしまうと「違います。すいません」と謝るしかないんですがでもあれはパリビアンでしたよ。
おささんはコンテスト優勝を目指すダンサー役でアルゼンチンタンゴを踊るんですが、その踊り、コンテストで優勝する事が目的なはずなのにすでに「プロやって5年たってます」くらいの貫禄でした。紳士的タンゴ。もっと激しいダンシングが見れたら個人的には鼻血ブーなんですがこれはこれで素敵でした。
水さんはコンテスト優勝にむけてのライバル役なんですが二人の関係はドロドロしたものでなくとても爽やか、踊っている時は「同じくプロです」的な貫禄なんですが、セリフになると爽やかオーラがバシバシ出てました。爽やかな役の水さんはそういえば初めて見るかもしれません。いいですね、非常にいいですね。少し前髪がハラハラ落ちている髪型もかなりグッときました。そして思いました「水さんが加わった事で花組がイケメン集団になっている…」と。すごくおささんとの顔のバランスが合っているんですきっと。相乗効果で花組の私的イケメン率がグンとアップしましたっ!バンザーイッ!バンザーイッ!
きりやんはオーナー役で、外見はあれですね薔薇の封印のクリフォードさんです。そして踊っている時はルイ14世を思い出させます。偉そうだけれども、恋をしていて可愛い部分もある役でした。その恋の仕方がなんとなく内にこもった演技で、周りと比べると少し大人し目に映って見えたのが少々残念でした。それでも元気なきりやんを見ると嬉しくて嬉しくて…。あぁ良かった…きりやんがちゃんと元気に踊っているわ〜。3ヶ月もお休みがあったから顔もスッキリしたのね〜とおかんのように喜んでしまいました。
物語の途中出てくる未沙のえるさんもテンポが良く、登場する度話が引きしまりとても良かったです。蘭とむちゃんは最初何の役なのか分らなかったんですが徐々にテレビディレクターだということが分りました、演技がどうのと言うよりもっと眼鏡やそれらしく見える服装にした方が分りやすかったかもしれません。でも振りまわされ気味な憎めないキャラの蘭とむちゃんはとても可愛かったですよ。
おささんはコンテストの練習中に画家を目指すふーちゃんと出会うんですが、その会話の可愛いこと可愛いこと!その日に気が合って夜の街へ…なんてことはカケラも無く夢を語りあっています。
ここでのおささんの台詞まわしを聞いて思いましたが、ロマンスドパリ同様この演出家さんはトップさんに「男役」ではなく「男」を演じさせようとしている気がします。自然な男を演じさせる作品、その場合「男役」だから綺麗と思えることが「男」だとなんだかいやらしく見えて少し宝塚との違和感を感じそうなんですが、この作品自体は非常に爽やかなので嫌な感じはしない、そこんところがうまいなーと思いました。ふーちゃんも地声を主にした自然な演技がなかなか良かったです。
気も合って、あきらかに恋に落ちそうなはずなのにカップルにならない二人。じれったいです。好きですこういう流れ。そしてまた会おうとするんですがその前に二人とも挫折を味わってしまって。ってこれまたじれったいですね。好きだからいいんですけど。
途中ギャングにおささんのお兄さんが撃たれるシーンはあまり意味がないように思いましたが、ダンスパートナーが流れ弾にあたって踊れなくなるという話に進み納得しました。パートナーが踊れなくなったためコンテストに出れなくなった上、ダンスパートナーに思いを寄せていたオーナーきりやんに責められてダンスの道をたたれてしまう。なんてこったね。水さんはライバルなのに「しめしめ…これで優勝だ…」ということも無くおささんを励ましています。アオセトナの水さんランブルーズ侯爵の水さんしか知らない私はこの爽やかさに1人驚愕。でもいいっすね…。どうも私は爽やかさんに弱いらしいです。ムフーン!
ふーちゃんはふーちゃんで色々あって画家ではなく遊園地の大道具さんみたいなことをやるんですが遊園地でやたら絵を評価されます。ふーちゃんは嬉しそうな顔が似合うね〜。そして矢吹さん登場。今回の作品は「間がいいな〜」と思う事が多かったんですがこの場面特に素晴らしかったです。絶妙なタイミングで変な動きをしたりするんで思わず笑いが出てしまう。そして矢吹さんのスーツの色がまた絶妙。緑のサテンスーツですわ。ナイス原色。「いい色だな〜」なんて思いながら見ていたら話の中で「私の服ぐらいの色使いで描いてくれ!(うろ覚え)」と言ってスーツをバッと開きその中はピンクのサテンシャツに黄色のサスペンダーがっ!おおおおぉぉぉぉ。私の心と矢吹さんの心が一つになった気分です。ビバハデハデ!ビバハデハデ!秘書役のみわちゃんも数十年前に流行ったアラレちゃん眼鏡風な装いが似合ってました。みなさん関西のかたなんですかね〜。本当笑いのテンポが良かったです。
コンテストに出れなくなったおささんはレストランで働くんですが、なぜやらやたら歌と踊りが大好きな職場で、しかもゆみこさんという超掘り出しものまで見つけてしまいます。いやー世界は広いようで狭いっすね。そしてゆみこさんダンス非常にいいっ!!アルゼンチンタンゴっています!情熱っています!子分肌なのに踊るとすごい、そのギャップがたまりませんでした!
そんなゆみこさんを気に入るおささん。普通はこういう場合相手の能力に嫉妬するもんだと思うんですがなんせ今回の話は爽やかなんで爽やかに気に入り爽やかに育て爽やかにコンテストに出場させていました。
爽やかな若手育成のおかげでゆみこさんはコンテストに出ることに。そして格好いいダンスを踊るだけあって決勝まで勝ち進みます。でもまさかまさかの昭和的展開「実は心臓病なんです」宣言。「仕方ない」と代りにおささんがゆみこさんのふりをして決勝に、そしてそのダンスは素晴らしい。まぁなんてコテコテな。でもこの先ハッピーエンドにつながりそうな予感がするのでコテコテでもいいんです。ハッピーエンド大好きなんで。そしてコンテストに来ていたきりやんにダンスを認められまたダンスの世界に返り咲く(でもインストラクターだっけか?)ふーちゃんも遅いながらも絵を認められてまた画家の道に進める事に。
あぁ分りやすい。いいですね〜。
そして最後はおささんとふーちゃんと淡い告白を経て恋人同士になり、出会った頃から異常に拘っていた「ペンギン」を見に南極旅行へ。南極でからし色のスーツに黒コートのおささんが同じく黒コートのふーちゃんと踊る姿はなんとも「珍」でしたがいやいや、素敵でしたよ。
今回の作品はとても分りやすいお話だったので楽しく見ることができました。特に激しく盛り上がる部分もなく比較的淡々と進んできますが私はこういうシミジミ幸せだな〜と思える作品は好きですねぇ。そしてこの方の作品は落着いている分次のショーをすごくショーを映えさせます。ということで今度はショーの感想を書きまーす。
行ってきました花組公演。今の今まで「誰々の演出だから○○」みたいな事が書かれている舞台感想を見るたび「演出家まで語るなんてすごいなぁ」なんて感心していましたが今回の作品は見た時から「あっ、これ絶対雪組のロマンスドパリを作った人だ」と分りました。なんていうかパリビアンしてましたもの、アルゼンチンなのにパリなのかよと言われてしまうと「違います。すいません」と謝るしかないんですがでもあれはパリビアンでしたよ。
おささんはコンテスト優勝を目指すダンサー役でアルゼンチンタンゴを踊るんですが、その踊り、コンテストで優勝する事が目的なはずなのにすでに「プロやって5年たってます」くらいの貫禄でした。紳士的タンゴ。もっと激しいダンシングが見れたら個人的には鼻血ブーなんですがこれはこれで素敵でした。
水さんはコンテスト優勝にむけてのライバル役なんですが二人の関係はドロドロしたものでなくとても爽やか、踊っている時は「同じくプロです」的な貫禄なんですが、セリフになると爽やかオーラがバシバシ出てました。爽やかな役の水さんはそういえば初めて見るかもしれません。いいですね、非常にいいですね。少し前髪がハラハラ落ちている髪型もかなりグッときました。そして思いました「水さんが加わった事で花組がイケメン集団になっている…」と。すごくおささんとの顔のバランスが合っているんですきっと。相乗効果で花組の私的イケメン率がグンとアップしましたっ!バンザーイッ!バンザーイッ!
きりやんはオーナー役で、外見はあれですね薔薇の封印のクリフォードさんです。そして踊っている時はルイ14世を思い出させます。偉そうだけれども、恋をしていて可愛い部分もある役でした。その恋の仕方がなんとなく内にこもった演技で、周りと比べると少し大人し目に映って見えたのが少々残念でした。それでも元気なきりやんを見ると嬉しくて嬉しくて…。あぁ良かった…きりやんがちゃんと元気に踊っているわ〜。3ヶ月もお休みがあったから顔もスッキリしたのね〜とおかんのように喜んでしまいました。
物語の途中出てくる未沙のえるさんもテンポが良く、登場する度話が引きしまりとても良かったです。蘭とむちゃんは最初何の役なのか分らなかったんですが徐々にテレビディレクターだということが分りました、演技がどうのと言うよりもっと眼鏡やそれらしく見える服装にした方が分りやすかったかもしれません。でも振りまわされ気味な憎めないキャラの蘭とむちゃんはとても可愛かったですよ。
おささんはコンテストの練習中に画家を目指すふーちゃんと出会うんですが、その会話の可愛いこと可愛いこと!その日に気が合って夜の街へ…なんてことはカケラも無く夢を語りあっています。
ここでのおささんの台詞まわしを聞いて思いましたが、ロマンスドパリ同様この演出家さんはトップさんに「男役」ではなく「男」を演じさせようとしている気がします。自然な男を演じさせる作品、その場合「男役」だから綺麗と思えることが「男」だとなんだかいやらしく見えて少し宝塚との違和感を感じそうなんですが、この作品自体は非常に爽やかなので嫌な感じはしない、そこんところがうまいなーと思いました。ふーちゃんも地声を主にした自然な演技がなかなか良かったです。
気も合って、あきらかに恋に落ちそうなはずなのにカップルにならない二人。じれったいです。好きですこういう流れ。そしてまた会おうとするんですがその前に二人とも挫折を味わってしまって。ってこれまたじれったいですね。好きだからいいんですけど。
途中ギャングにおささんのお兄さんが撃たれるシーンはあまり意味がないように思いましたが、ダンスパートナーが流れ弾にあたって踊れなくなるという話に進み納得しました。パートナーが踊れなくなったためコンテストに出れなくなった上、ダンスパートナーに思いを寄せていたオーナーきりやんに責められてダンスの道をたたれてしまう。なんてこったね。水さんはライバルなのに「しめしめ…これで優勝だ…」ということも無くおささんを励ましています。アオセトナの水さんランブルーズ侯爵の水さんしか知らない私はこの爽やかさに1人驚愕。でもいいっすね…。どうも私は爽やかさんに弱いらしいです。ムフーン!
ふーちゃんはふーちゃんで色々あって画家ではなく遊園地の大道具さんみたいなことをやるんですが遊園地でやたら絵を評価されます。ふーちゃんは嬉しそうな顔が似合うね〜。そして矢吹さん登場。今回の作品は「間がいいな〜」と思う事が多かったんですがこの場面特に素晴らしかったです。絶妙なタイミングで変な動きをしたりするんで思わず笑いが出てしまう。そして矢吹さんのスーツの色がまた絶妙。緑のサテンスーツですわ。ナイス原色。「いい色だな〜」なんて思いながら見ていたら話の中で「私の服ぐらいの色使いで描いてくれ!(うろ覚え)」と言ってスーツをバッと開きその中はピンクのサテンシャツに黄色のサスペンダーがっ!おおおおぉぉぉぉ。私の心と矢吹さんの心が一つになった気分です。ビバハデハデ!ビバハデハデ!秘書役のみわちゃんも数十年前に流行ったアラレちゃん眼鏡風な装いが似合ってました。みなさん関西のかたなんですかね〜。本当笑いのテンポが良かったです。
コンテストに出れなくなったおささんはレストランで働くんですが、なぜやらやたら歌と踊りが大好きな職場で、しかもゆみこさんという超掘り出しものまで見つけてしまいます。いやー世界は広いようで狭いっすね。そしてゆみこさんダンス非常にいいっ!!アルゼンチンタンゴっています!情熱っています!子分肌なのに踊るとすごい、そのギャップがたまりませんでした!
そんなゆみこさんを気に入るおささん。普通はこういう場合相手の能力に嫉妬するもんだと思うんですがなんせ今回の話は爽やかなんで爽やかに気に入り爽やかに育て爽やかにコンテストに出場させていました。
爽やかな若手育成のおかげでゆみこさんはコンテストに出ることに。そして格好いいダンスを踊るだけあって決勝まで勝ち進みます。でもまさかまさかの昭和的展開「実は心臓病なんです」宣言。「仕方ない」と代りにおささんがゆみこさんのふりをして決勝に、そしてそのダンスは素晴らしい。まぁなんてコテコテな。でもこの先ハッピーエンドにつながりそうな予感がするのでコテコテでもいいんです。ハッピーエンド大好きなんで。そしてコンテストに来ていたきりやんにダンスを認められまたダンスの世界に返り咲く(でもインストラクターだっけか?)ふーちゃんも遅いながらも絵を認められてまた画家の道に進める事に。
あぁ分りやすい。いいですね〜。
そして最後はおささんとふーちゃんと淡い告白を経て恋人同士になり、出会った頃から異常に拘っていた「ペンギン」を見に南極旅行へ。南極でからし色のスーツに黒コートのおささんが同じく黒コートのふーちゃんと踊る姿はなんとも「珍」でしたがいやいや、素敵でしたよ。
今回の作品はとても分りやすいお話だったので楽しく見ることができました。特に激しく盛り上がる部分もなく比較的淡々と進んできますが私はこういうシミジミ幸せだな〜と思える作品は好きですねぇ。そしてこの方の作品は落着いている分次のショーをすごくショーを映えさせます。ということで今度はショーの感想を書きまーす。
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